スタッフの1日 介護老人保健施設 編(理学療法士・作業療法士)【介護領域でリハが一番多い環境!】
「とはいえ、訪問リハビリはまだハードルが高い。。」
「興味があるけど、知り合いがいない。」
「老健」とも呼ばれますね。
介護分野では、リハビリテーション(以下、リハビリ)職種が一番多い業態ですので、興味がある方も少なく無いと思います。
今回は介護老人保健施設(老健)のお仕事を、6ステップの分けて説明します。
この記事の目次
そもそも「介護老人保健施設」とは?
介護老人保健施設、通称「老健(ろうけん)」は、
名称にあるように主に「介護」保険をお持ちの方が、退院後などに自宅復帰できるように支援する施設です。
医師・看護師・介護士・リハビリ職種(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が勤務しており、在宅復帰を目的にサービスを提供します。
その為、病院でのリハビリを継続と在宅生活に向けた環境整備などリハビリ職種の力が強く求められます。
また、よく似た施設名で介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム(特養)があります。どちらも介護保険が適用できる介護施設ですが、役割が異なります。
老健と特養の違い
介護老人保健施設 (老健) | 介護老人福祉施設(特養) | |
目的 | 在宅復帰を目指す施設 | 生活を継続する為の施設 |
サービス | 医療的ケア | 身体介護が中心の自立支援 |
入所条件 | 要介護1以上 | 要介護3以上 |
入所できる期間 | 原則3ヶ月 | 期間なし |
入所までの期間 | 比較的入所しやすい | 待機者が多く数ヶ月待つ事もある |
人員配置基準の違い
介護老人保健施設 (老健) | 介護老人福祉施設(特養) | |
医師 | 常勤1名以上 | 必要数(非常勤可) |
看護師 | 10人程度 | 3人程度 |
介護士 | 24人程度 | 31人程度 |
リハビリ職種 | 1人以上 | ー |
(※1)参考:厚生労働省|平成29年 介護老人保健施設(参考資料)
(※1)参考:厚生労働省|平成29年 介護老人福祉施設(参考資料)
介護老人保健施設の1日の流れとは?
介護老人保健施設で勤務するリハビリ職種の1日の流れをお伝えします。
☑️ 8:30 出勤
介護老人保健施設(老健)には、通所介護(デイサービス)が併設している施設も多く、「送迎業務」が発生する場合があります。その場合はもう少し早めの出勤となり、利用者様をご自宅まで迎えに行きます。
送迎ドライバーの方や介護職、生活相談員の方も担当されますが、リハ職種も担当することが多いです。
☑️ 9:00 ミーティング
本日の予定や受け持ちの利用者様について確認を行います。
☑️ 10:00 午前中のリハビリ
「午前にベットサイド」でのリハビリ、「午後にリハビリ室」といった流れ(もしくは逆)が多いです。
一方で、施設全体の動きとしては、「入浴」の時間帯になっている施設様も多いです。
☑️ 11:30 記録作業
できれば、午前中の利用者様分の記録作業は終えておきたい所ですね。
☑️ 12:00 昼食&休憩
お昼休憩です。
☑️ 13:30 午後のリハビリ(サ担)
利用者様の昼食時に、動作確認など状態によって観察を行う場合もあります。
またリハビリ以外では、院内カンファレンスや、サービス担当者会議に出席する事もあります。
☑️ 17:00 記録&清掃
カルテ記入や清掃を行います。
☑️ 17:30 業務終了
お疲れ様でした!
以上です。
施設によって違いはあるかと思いますが、一例として参考にしてください。
介護老人保険施設で求められる理学療法士・作業療法士の役割とは?
リハビリの内容に関しては、在宅復帰を視野に入れた方が多く利用されていますので生活課題が明確なリハビリとなります。
その他、福祉用具や福祉住環境コーディネーターなどの知識が一定レベル必要となります。
やりがい!や、苦労。。について
基本的に在宅復帰を視野に入れた方が対象ではありますが、状況や状態によっては、臥床状態での生命維持に近い状態の方もいます。
その為、しっかりと背景やリハビリに対する意欲なども評価に含み、より個性を把握しながらリハビリを行っていくことが重要です。
幅広いニーズに対し、苦慮するという意見もあります。
ただし前述の様に、在宅復帰に向けた環境整備などの頻度、そして与えられる役割の大きさはとても勉強になりますし、
に繋がります。
気になる給料(年収)について
詳しくは、理学療法士・作業療法士の年収(給料)事情を大調査!をお読みください。
リハビリ職種にとって介護老人保険施設(老健)で働くことは?
・病院と在宅生活を繋ぐ役割であること。
・その為には、十分なニーズや背景の評価、そして、環境整備の力が求められる。
・結果、在宅復帰されていく利用者様へ最後まで支援ができる。