スタッフの1日 訪問リハビリ編(理学療法士・作業療法士)【イメージができる】
「病棟でのリハビリは、それなりに経験させていただいたので、違う領域にチャレンジしたい」
「生活の場でのリハビリをやってみたい」
こういった志をもたれたリハビリテーション(以下、リハビリ)職種の方へ、役に立つと思います。
訪問リハビリのお仕事を、5ステップの分けて説明します。
この記事を読んでいただくことで、転職の候補として訪問リハビリのお仕事がよりイメージができると思います。
この記事の目次
[訪問リハビリ]1日の流れをご紹介します
一般的な訪問リハビリ事業所の1日の流れをご紹介します。
開始時間や、訪問件数などは、各事業所によって差があるかもしれません。
☑️ 8:45 始業
朝礼。利用者の申し送りやスケジュールのチェック、訪問ルートの確認を行います。(在宅医療では、患者様でなく利用者様と称します)
☑️ 9:00 訪問リハビリ開始
電動自転車もしくは車で訪問します。利用者様のご自宅を訪問。午前中に2~3件訪問します。
☑️ 12:00 昼食
事業所に戻り、昼食をとります。訪問ルートによっては、外食で済ませることもあります。
☑️ 13:00 午後の訪問リバビリ開始
3~4件訪問します。
☑️ 17:00 事業所に戻ります
カルテ記載やケアマネジャーなど他事業所と情報を共有。打合せなど行ってから帰宅。
という流れが一般的です。
病院での1日の流れと大きく変わらないですよね。
次の章ではお仕事の内容をお伝えします。
業務内容のついて
リハビリテーション業務
やるべきことは病院でのリハビリと大きく変わりませんが、リハビリを提供する前の準備や移動手段、各関係先への報告の方法に違いがあります。
利用者様を初めて担当し、リハビリを提供するまでの流れは以下です。
②カルテやサマリー、その他担当主治医からの「指示書」や、担当ケアマネジャーからの「ケアプラン」に目を通します。
③ご自宅までのルートの確認を行います。
※時間があれば、事前にご自宅を確認に行く
④リハビリ介入当日、リハビリ業務を提供
⑤実施後、初回の介入の様子を上長や担当ケアマネジャーへ電話にて報告
サービス担当者会議への出席
サービス担当者会議とは、病院でいうところのカンファレンスです。
異なる点は、開催場所が利用者様のご自宅で開催されることが多いことです。
また出席者は、担当利用者様へ介入する在宅サービス(訪問看護の看護師やヘルパー、福祉用具など)であり、病院でのカンファレンスと大きく変わりませんが、同じ所属先の方ではなく他社のスタッフであることが異なる点です。
書類作成と整備
「計画書」「報告書」などを中心に、「評価表」などが補足されます。
尚、これらの書類は、「担当主治医」「担当ケアマネジャー」「利用者様」の3者へ各1部ずつ作成します。
事業所内ミーティング
「申し送り」と呼ばれる規模から、「ミーティング」、「会議」と呼ばれる規模の大きなものがあります。
その為、細かな情報の報告・連絡・相談が必要です。
以上、訪問リハビリのメインとなる業務内容となります。
その他細かな、書類整備や清掃などといったお仕事が個々の事業所によって発生します。
[訪問リハビリ]入職時研修について
病院時代と異なり、訪問リハビリならではな点が研修として整備されます。
特に一般的な点を列挙しますが、整備がない事業所へ転職された場合は、上司や先輩へ聞いてみるのもいいかもしれません。
例えば、
「利用者様のご自宅トイレはなるべく使わない」
「他社への電話の仕方」
といった内容です。
環境が変われば、礼儀・作法も変わります。
②法律について(医療保険や介護保険など)
前述のサービス担当者会議など、担当ケアマネージャーや福祉用具の方々と直接家屋改修やサービスの導入について、コミュニケーションをとっていきます。
基礎となる知識を習得します。
③ソフトについて
「電子カルテソフト」「勤怠管理ソフト」「事業所内連絡ソフト」など、の導入は一般的です。訪問先から連絡を取らなければならない事も多いので、携帯電話を一人1台所持することが多いですね。
最初は覚えることが多いですが、頑張りましょう。
④リスク管理について
最低限「緊急時にどういう対応を行うか」は最初に把握した方がいいです。
誰に電話をするか、どういった対応を心がけるか、慌てず対応できるように習得しましょう。
⑤スキル研修
在宅サービス事業所では、スタッフ数が小規模であったり、そもそもベットがない事業所が主なので、スキルアップ研修の機会が少ないです。
その為、外部研修の費用負担をされる医院もあるようです。
以上、訪問リハビリでメインとなる入社時研修となります。
とても大事な点ですので、重ねますが整備ができていない事業所へ転職された方は自分で学んでください。
訪問リハビリのやりがいとは?
病院時代のリバビリと大きく異なることは、
もちろん、機能回復という面でみれば、早期に卒業された方が良い事が前提ですが、「患者さんが生活を送る中で、どのようにリハビリをしていくのか?」を見届け、長いスパンで患者さんに関わり続けることが可能であることは、やりがいに繋がります。
また、設備の整った病院とは異なり、医療機器やリハビリ設備がないなかでリハビリを行います。その為、リハビリをどのように行っていくか、という創意工夫が求められる点も新たな発見があります。
訪問リハビリの気になる給料面とは?
理学療法士や作業療法士の全体の年収からみると高額ですね。
訪問インセンティブ制を導入している事業所も多くあり、頑張った分だけ評価される制度は魅力的です。
詳しくは、理学療法士・作業療法士の年収(給料)事情を大調査!をお読みください。
自分らしさの再構築を見届けるお仕事
訪問リハビリは、在宅では自分一人で対応しますので緊急時の対応等、相応の緊張感はあります。リスク管理の学習も継続しなければなりません。
ただし、生活の中での患者様に寄り添えることで、患者様の「自分らしさ」に出会えると思います。
リハビリテーションというお仕事を通して、
その方を「より密に支えていきたい」、と考える方に特にオススメです^^
というわけで、以上となります。